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無意識過剰 第24話

「ハ、ハ……ハトッ……! ハトだぁ!」

この際多少、ハトでなくとも問題は無いだろう。思わず駆け出す。もう私には、少年がハトにしか見えない。ムツゴロウさんも裸足でにげだすほど、もふもふする。

「もふもふでしゅねー、ここがいいんでしゅか?」

これは思った通りの手触りだ。その心が落ち着く感触に、感じていた動悸が次第に収まると共に冷静な思考がもどってくる。
自分がしたことにハッとし、急いで少年から離れる。
もふもふ攻撃のせいで少年の髪の毛はボサボサだ。まるで、アグレッシブなモップのようだ。

「すまなかった。」

素直に頭を下げる。やはり、ハトがいないと大変なことになってしまう。どういうわけかわからないが、物心ついた時から私はハトと一緒に居た。そのせいか、ハトが居ないと禁断症状が起こる。少しの間なら鳩サブレで症状を緩和出来るがやはり長時間となると難しい。
少年にそのことを伝えると、頭を撫で続けることを快諾してくれた。

「一緒に私のハトを探してくれないか?」

少年の頭を撫でながら尋ねる。すると少年が森の一角を指先した。
見通しの悪い森の中で何か白いものが横切るのが目の端に映る。

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白石アオイ

Author:白石アオイ

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