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無意識過剰 第4話

「ここは、礼奈(れいな)お嬢様の部屋」

「お嬢様?」


一瞬、ドッキリイベントがあるかと期待したが、メイド長が言うには、お嬢様は今、行方不明らしい。無理だった。この屋敷内で消えたのは確実だというから、女主人の言う『奴ら』が関係しているに違いない。で、それでさわやかさが必要なんだろうか。論理がつながらないぞ、おい。
いなくなったお嬢様の代わりなのか、ピンクの装飾の部屋には、あちこちに写真が飾られている。やはり翡翠さんに似た細身の女の子で、年は10歳くらいだろうか。ちなみに僕は幼女萌えではない(例の豚骨ラーメンパフェ(略)の友人は幼女が大好きである。PTAの敵だ)。


「この部屋は私が掃除するから、あんたは入らないこと」

「はぁ、わかりました」

「じゃあ次の部屋。……」


結局、いくつ部屋があったのか覚えていないが、とりあえず入ってはいけない部屋――翡翠さんの部屋、礼奈お嬢様の部屋、兄の真(まこと)様の部屋と、それからなぜか、三階の一番つきあたりの部屋、の場所はなんとか覚えられた。
ちなみに、真様の通っている高校は、僕の妹と同じらしく、寮に入っているため長期休み以外では帰ってこない、のだという。ちらっと、『奴ら』という言葉が頭に浮かんだ。


その日の夕食は、ミンティアだった。
新入りの初日の食事はメイド長が用意してくれた、が、さすがにミンティア15箱分はきつい。お腹いっぱいになったのかそうでないのかよくわからないまま、その日は眠りについた。

9/9 白石

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Author:白石アオイ

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